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異動辞令は音楽隊!のアイコのレビュー・感想・評価

異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)
3.8
阿部寛の昭和感がやばい。

何かにつけて昔はとか自分の若い頃はとか言って自分だけが絶対的に正しいと思い込んでる。
世の中は平成どころかもう令和やのに考え方もやり方も1ミリ足りとも変えない頭硬過ぎな昭和の迷惑遺産。

冒頭1分からひたすら会社の経営層の顔がちらついて仕方なくて
分かるわ!ほんまうざいわ!そう思ってんのお前だけやねん!って心の中で共感とツッコミの連続ループが止まらない(笑)

音楽隊メンバーに清野菜名と渋川清彦、捜査一課での相棒に磯村勇斗と認知症の母親に倍賞美津子とキャスティングのハマり具合が最高。

演技が上手いだけなら清野菜名以外にもいるけど小柄な清野菜名をキャスティングしてることでたくさんのシーンが際立つ視覚的効果が秀逸やし
表情が豊かな渋川清彦のコミカルな演技が笑いを誘う。

「音楽なんかやるために警察官になったんじゃない!!」とか言いながら陰でめっちゃ練習するところとか
気に入らなくてもちゃんと音楽隊に異動しちゃうところとかも昭和人間やなーって思う。

中盤以降の展開にやや綺麗過ぎる感は否めないし、阿部寛がいきなり人格丸くなり過ぎやろと思うし現実の昭和迷惑遺産はそんな柔軟性持ち合わせてへんわ…って思う。

でも音楽を通じて少しずつメンバー達の意識が変わっていったりモチベーションとかチームワークが上がっていくの姿は
観ていて希望を感じるし温かい気持ちになれる。
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