ak

異動辞令は音楽隊!のakのネタバレレビュー・内容・結末

異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます


映画館で予告を観て、警察×音楽ものだし楽しそう!と思い観に行きました。全体的にもっとポップかと思いきや、阿部さん扮する主人公の予想以上のコンプラクソ食らえ!同僚たちからの圧倒的な疎まれ方、上手くいかない家族関係、というしんどい展開が続く中での異動命令で、前半はずっとしんどかったです。音楽隊も面子含め殺伐としているし、勿論そんな面子での音楽が上手くいくわけなく、それでも初の演奏会シーンには癒されました。

連続事件と音楽隊という出来事二つが並行して進んでいき、それが絡んでくるのは予想出来たんですが、バランスの比率が悪くもっとポップさを求めてしまったのと、中盤から急に音楽隊のチームワークが上がり、正直そんな大きな出来事もなかったし、「俺はすぐに警察に戻るんで」と言っていた主人公が、急にドラムの練習を始めたりセッションしたりする描写が突然で、もう少し音楽隊全体のチームワークの演出が欲しかったです。「もっと練習しましょうよ」という一言で、「別にいいですけど」と全体がなるには、最初の殺伐さだとしっくりこなかったです。

それと、清野さん演じる来島さんの立ち位置がそこ?と思ってしまい、唯一音楽がしたくて警察に入ったと言っていたので、誰よりも音楽隊を好きだと思っていたのに、そんな理由でそんなことする?と感じてしまいました。それと、そういったことをする素振りが一切なく突然放り込んできたので、びっくりしてしまいました。

ただ、演者さんの演技(特に磯村くん)と雰囲気は凄くよくて、勿体なかったなと。ずっと、作中の雰囲気と自分の心の波長が合わず、どこか気持ち悪かったのと、特に最後が「音楽隊がなくなる」と思って演奏している主人公たちと、「音楽隊がなくなると言われたけど、実際はなくならない」と分かっているわたしたちとの気持ちのズレがあったままの演奏会で、それがそのままで終わっていくので、え~!?と思いつつのエンドロールでした。

予告を観て、もっと青春のようなチームワーク!努力!みたいなものを予想していたので、終わったあとに久々に疲れました。でも、たまに挟まれる演奏会のシーンは本当に良くて、音楽は人を笑顔にするんだなと思え、そこのカットは素敵でした。
ak

ak