このレビューはネタバレを含みます
正直言ってそれほど期待しないで見たのだが(失礼💦)、なかなか面白くて、ジンワリ感動的でもあった。
ルールもコンプライアンスも無視の、時代錯誤の刑事・成瀬(阿部寛)が、パワハラの内部告発を受けて、なんと音楽隊に異動に!!
不満だらけの成瀬が、次第に音楽隊のメンバーと心を通わせていく物語だろう…という予想はできたが、予想以上のストーリー展開の面白さがあった。
阿部寛の暑苦しい?演技が、この役にピッタリだ。清野菜名の真っ直ぐなシングルマザーの交通課警官も魅力的だ。
私は、警察音楽隊というのは、専従職なのだと思っていたが、ほとんどの隊員は、それぞれ交通課や警邏課やとの兼務だと初めて知った。
成瀬が音楽隊の一員として馴染んでいく過程は、無理なく描かれていた。
音楽隊のファンである老女が、アポ電強盗に殺害されて、そのご遺体の安置室で、音楽隊が演奏してお別れする場面は泣けた。
また、アポ電強盗の主犯が、やはり成瀬が目を付けていた男であり、それを音楽隊のメンバーで確保した場面も、出来過ぎではあるが感動的だった。
老親の介護問題、離別した子どもとの関係…など、いろいろ考えさせられる問題も提起されていて良かった。