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王朝の陰謀 判事ディーと天空のドラゴンのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
『王朝の陰謀』シリーズ、映像化された全8作品、走破。

もう作られないのかな、ここからさらに映像技術とか進歩してるはずだし、もっともっと壮大にできそう。

“判事ディー”シリーズ、アンディラウから始まり、毎回のように主役の役者が変わる。
今回8作目の判事ディーリンチエは、なかなかバランスが取れているように思う。

頭も切れて、義理堅く、仲間思いで、見た目はややワイルド。人間味もあって優しい側面もあり、剣や武術の腕も確か。
“食いしん坊”的な今回ならではのテイストもあって、文武両道で懐深くなかなかキャラクターが際立ってて良かった。

そして、ここ何作か“王宮”から離れて民をも巻き込む話にすらなっていたが、今回は無事に当初通りの則天武后に戻ってくる。

則天武后を背景にして、またこの王政の失墜を目論む何者かの妖しげな術による混乱に立ち向かう。

ここもバランスは良い。ここまでのガッツリ豪華絢爛なギラギラな王宮ばかりでもなく、そんな王宮と打って変わっての庶民的な生活感ばかりでもない。

アクションの勢いだけでもなく、頭の中の推理と仕掛けの種明かしだけでもない。

冒頭からガッツリ“ドラゴン”と“悪鬼”をバーンと解き放ってビジュアルのインパクトで掴み、その後も要所要所で怪しげな妖術や“ウロコ”、祈祷などを差し込み、中国ならではのスペクタクルな歴史とオカルトアクションを融合させる。

この“ウロコ”、第2作目のアイツに似てるな。まったく関係ないのかな。

判事ディーと美人剣士のコンビはしっかり残してバディ感も出しつつ、幾度と出てきた“例の術”も出し、このシリーズならではの安定感を出す。

豪華絢爛な王宮もあり、謎の妖術使いあり、ソードアクション、ワイヤーあり。
ここまでの7作を経て、ある意味、集大成かも知れない。

最初はアンディラウとツイハーク監督で立ち上がり、全8作まで飛躍した“判事ディー”シリーズ。
“中国版シャーロックホームズ”、なかなかの掘り出し物だった。

もしまた新作出たら是非観てみたい。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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