"ワォ…俺のつもりか…グロテスクだ…これ人形を含めて幾らで買った?…6000ドル?…2万ドルで買うよ…"
かつて一世を風靡した"ハリウッド・スター"ニック・ケイジは悩んでいた…
膨大な借金を抱え、これと定めた役も逃した上に元妻と娘との関係もギクシャク…
"落ちぶれてはいないけどな…"
事あるごとにそう強がるニック…不本意ながらコルシカ島の大富豪の誕生日パーティーに出席するという100万ドルのオファーを受けるしか選択肢はなかった…
ニコケイファンには、こりゃあたまらない…
オスカーまで取った抜群の演技力を持ちながら、数々の奇行により地に落ちた評判、そして抱える多額の借金…返済の為に作品を選ばす出演しまくった駄作の数々…でも我らがニコケイは腐らず、不死鳥のように蘇ったのです!
ひょっとすると90年代を代表するアクション・スターは、ニコケイがNo.1なのではないでしょうか?
今作の劇中にもニコケイの代表作のタイトルが次々と出てきますが、アクション大作だけではなく、ちょっとマニアックなれど完成度の高いタイトルも挙がってまして、自虐的展開ではありますが、作品自体からニコケイ愛が溢れ出しています。
とは言え、そこはニコケイ…ちゃんと自分自身の商品価値を分かっていらっしゃる…素晴らしい魂の雄叫びを魅せて頂きました。
バカバカしいコメディの様相でありながら、バディ・アクションとしてキッチリとした構成で、作品としての評価も高いですし、何より面白いですよ、コレ。
リコ・シバタとの結婚と妊娠が安定させたのか、借金完済したからなのか、昨年辺りから完成度の高い作品への出演が続くニコケイ…満塁ホームランのような本作で完全復活したのでは?
新たな次元に突入したニコケイの今後が楽しみで仕方がないですよ…