IDEAコメント休止中

マッシブ・タレントのIDEAコメント休止中のレビュー・感想・評価

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)
3.7
『世界の中心でケイジと叫ぶ』

アクション、ホラー、コメディ…映画のジャンルは数あれど、彼のマッシブな魅力は新たなジャンルを創り出した。そう、"ニコラス・ケイジ"自体がそれらに並び立つ一大ジャンルなのだ。
仕事を選んでるのか選んでないのか謎な出演作は100作を数え、ここFilmarksでも散々な評価をつけられている作品は多数。
でも私たちのニコケイ愛は消えない。
どんな作品に出演しようとも、彼が醸し出すオーラは超一流のそれであり、グッと心を掴む何かがあるのだ。彼が"演じ"始めたらその世界に引っ張り込まれる。
そんな彼の魅力がギュギュッと凝縮された今作、ニコケイファンにはもちろん、そうでない方にも一本の作品として楽しみを与えてくれる良作だ。

そして今作に欠かせないのがペドロ・パスカル(以下、P2)のオタク感あふれる好演だ。
P2といえばこれまで、『ゲーム・オブ・スローンズ』『イコライザー2』『キングスマン:ゴールデン・サークル』などでワイルドなタフガイを演じてきたわけだが、今作ではそのイメージとは180度異なった役柄を自然体で演じている。
犯罪組織に身を置くP2はニコケイの大ファンの設定で(リアルでもガチファンらしい)、ニコラスを見つめるその眼は無垢な少年のよう。憧れのスターを前にした1人のファンのはち切れそうな興奮をこれでもかと巧みに表現。P2の心底嬉しそうな笑顔にこちらまで幸せな気持ちになる。
今作のP2こそ、ニコケイを愛する私たちの写し鏡なのだ。

最後に『パディントン2』について。
劇中でP2演じるハビのベストムービー3本のうちの1つに挙げられたが、個人的にはパディントン2であることに意味があるというよりは(もちろんパディントン2は傑作らしいが)いい歳したオジさんがパディントン?という先入観を打ち砕く意味があったと感じる。
このくだりの本質は"好きなものを好きと言っていい"んだということであり、転じて自分の価値観で物事を測らずに相手の好きも受け入れようということだろう。
様々な価値観が乱立し多様化する中でのこの一幕は、今の時代に必要な寛容さのある優しいメッセージ。
今作は、ニコケイそして製作陣から私たち観客に向けられた"愛してる"のラブレターだ。


内容超要約ラップだYo!

過去の栄光、いまは廃業?

栄華を誇った昔はマッシブ
映画が不発で人生渋々

リゾート行ったら大騒動
CIAと犯罪王
どっちに付くか?誇れる方!

100作越えの俺のニューエイジ(新時代)
そうさ俺はニック・ファッキン・ケイジ!

ちぇけら!