靜

戦場のピアニストの靜のレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
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観た記憶があるようなないような曖昧さで観始めて要所要所の場面で既視感はあるのに決定力がなく、終盤のピアノシーンに辿り着くまで白黒つけられなかった。
なんでこんなに記憶が曖昧なのかな。寄る辺なく漂う気持ちで淡々と眺めているからなのか。淡々と羅列される事実を眺めていたはずなのに、突如として感極まって涙が込み上げてきた。それがピアノを弾くシーン。華美な演出はないのに、それまでの描写が一致団結して胸を叩いて叩いて張り裂けさせてくる。今もまったく戦後ではない現実に、この境遇にいる人が今も多く居ることにどう対処したら良いのでしょうね。手っ取り早い暴力に理性が抗う余地はあるのか考えて塞ぎ込みたくもなる。理性がある内は理性があると信じるしかないね。
靜