ポランスキー監督らしい素晴らしい映画でした。
ポーランド系ユダヤ人のピアニストの自伝を元にしたらしいのですが、作中にほんとに胸糞悪いシーンが多くて、そういうシーンを現実に見てきたのかと思うとすごいリアリティが増して、ほんとに怖くなります。
前半は家族の絆的なものを描いて、中盤から後半にかけてひとつの判断ミスも許されない緊迫感で、少し長い映画だけど全然苦にならなかったです。
信頼していた味方に裏切られたり、敵の将校に救われたりで、いい人も悪い人も敵味方関係なくいました。極限状態に置かれた時にどちらの人間になりますか?っていう問いかけに思いました。
この手の映画にありがちな泣かせにくるシーンっていうのはほとんどなくて、気づけば涙が...みたいな感じでした。
妹との最後の会話とかエアピアノとか。
特に最後のラジオ局で演奏しているシーンの表情はガチでやばいです。
エイドリアン・ブロディ天才か!?って思いました。
キツいシーンも多いけど観るべき映画のひとつだと思います。