深獣九

ホラーマニアvs5人のシリアルキラーの深獣九のレビュー・感想・評価

2.5
ホラーマニアならではの知識を利用して、シリアルキラーをひとりずつ倒してゆく……『ホラーマニア vs 5人のシリアルキラー』はそんな愉快な映画かと思っていたのだけど。あてが外れましたね。

ホラーとしては殺り方は普通だしゴアも生ぬるい。
コメディとしてはテンポが悪い。セリフが多いのでさらに拍車がかかる。なにより主人公がドンズべりで、魅力がまったくないばかりかプライドだけが高いやつで、すべてが鼻につく。そんな感じだから、本来なら笑える失敗シーンもイライラするだけ。
監督はもっとしっかりしてほしい。

よかったところもいくつがある。
実在のシリアルキラー(ゲイシー、ダーマー)やホラー映画の殺人鬼(ジェイソン、ベイトマン、ウォン・チーハン)へのオマージュは、お約束とはいえワクワクしてしまう。結局がっかりするのだけど。
サスペリアっぽい劇伴や、ダメ保安官がホラー愛を語るところ、フレディ・マーキュリーそっくりの保安官兄弟なども悪くはない。
なかでもIQ180のシリアルキラー・ボブ役のアリ・ミレンは熱演だった。変なダンスも見せてくれたし。最近おっさんの変なダンスが気になるのです。

まあたまにはがっかりするのも悪くない。おすすめはしません。
深獣九

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