ボギーパパ

ブラッド・レッド・スカイのボギーパパのレビュー・感想・評価

ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)
4.4
Netflix作品ドイツ🇩🇪アメリカ🇺🇸合作映画

いや〜コレ劇場で観たかった!私の超好みの作品。もうしょうがないからハリウッドでリメイクしてでも良いから劇場で観たい。個人的には今年Best級。

吸血鬼ジャンル映画数あれど、中でも指折り級。
『ぼくのエリ 200歳の少女』並びに『モールス』と並び立つ傑作か。

まず冒頭が良い。何かが起こった緊迫感。ひしひし伝わるシーン。

そして時間が巻き戻り、何か秘密のある親子と、巻き込まれる人との出会い。そして事件が起こる。その事件も謎に満ちているが、時代に即応している。

そして親子に起こったある不幸な出来事の回想シーンが入り、親子に起こった秘密の原因が判明。

と、そこから今回のメインストーリーに入る。
この構成の妙たるや素晴らしいとしが言いようがない。

そもそもヴァンパイヤ作品は根底に「切なさ」がなくてはならないと思う。というかそれがなければ単なるモンスター映画。この切なさを、親子の情愛、家族の愛、隣人愛に結合させて表現したところが本作の肝であろう。絶妙なバランス、子役エリアルの信じられないほどの名演、クリーチャーの出来をこの肝に加えればもうそれだけで大満足。

そしてこの切なさは『ぼくのエリ』にも通じており、なんとも言えない切ない空気となって観るものを引き込む。やはり欧州の方々はヴァンパイヤに対しての造詣が深く、そこにかける想いが違う。

嗚呼、息子の為に変わる母、、、母の為に自らを捧げる息子、、、

コレはもう一度部屋を暗くして再鑑賞必至。
とにかく劇場で観て涙したかった、これだけが残念!
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