常盤しのぶ

ザ・モンスターハンター 魔界都市の常盤しのぶのレビュー・感想・評価

3.5
ミラジョが出ている実写モンハンが遂にプライムで観られるようになったぞ!! ということで視聴。……よく見たら違うね!

中国産ということで五行思想を使う陰陽師がモンスターをハントする。そのモンスターも実体はオブスキュラスみたいな黒い煙で、それが人間に乗り移って侵略を試みているのでそれを阻止しよう、というのが大体のあらすじ。

おそらく言うまでもないだろうが、パッケージのようなデカいモンスターは一切出てこない。精々人間より一回りくらい大きな何かが本編ラスト10分前から雑なCGでピョンピョン飛び回るだけである。ではそれまで何をしているかというと、サスペンスである。

金持ちヒロインの誕生パーティーで連続殺人事件が発生。イケメン陰陽師とヤンチャヒロインと三枚目ナルシスト刑事は連続殺人犯を見つけ出せるのか!? ……と、アクションとは一切無縁なサスペンス要素で本作は構成されている。パッケージ詐欺にも程がある!!

しかし、そういうサスペンスものとして観ると思いの外楽しめる。殺害方法や法則など全体的な雰囲気はTRICKのようなゆるいトンチキで、日本の2時間ドラマでありそうな親近感の湧く仕上がりとなっている。パッケージとあまりにも、いや本当にあまりにもかけ離れている内容だから低評価が多く付いているが、ゆるいTRICKとして観ると割と楽しめる。気を楽にして観てほしい。80分だし。

三枚目刑事のキャラがとても好き。ナルシストでヒロインが好きで誕生日ケーキの中に指輪を入れるしそれを手掴みで取るような気持ち悪い奴だが、刑事としての仕事はキッチリこなす。こういうギャップのある男に弱いぞ私は。銃の構え方もサマになっているし、薬品使いというのもキャラが立っていて好き。

とはいえ、ラスボスのチープさはもう少しどうにかしてほしかったのは事実かなぁ。終わり方もどうかと思うし。続編が出るなら観たい。