"完璧な親はいない…そして、完璧な子供も…"
ピーターの息子ニコラスは、どうやら問題を抱えているようだ…離婚した元妻からの相談を受け、ニコラスと話し合うピーター…
"自分で自分が分からない…"
"私の息子だ…私が守る…"
ニコラスと一緒に暮らす事を決断するピーターだったが、ニコラスは…
これはかなりの覚悟を持って鑑賞せねばならない…親であるなら尚更…
親と子の"心の距離"というよりも、親が子に与える影響がどれ程大きなものか…それを嫌という程見せられる作品でありました。
良き父親でありたいと願い、良かれと思って発した言葉が子へのプレッシャーとなってしまう。
ピーターは、傲慢であった父を反面教師として、息子へ愛情を注ぎますが、知らず知らずのうちに、散々嫌った父と同じ事をしてしまう…
ヒュー・ジャックマンの苦悩の演技は、観ているこちらにも痛い程伝わってきます。
一方、ニコラスを演じたゼン・マググラスのガラスの脆さを持ち合わせた演技に刹那を感じ、作品自体に重厚さを与えています。
"ピーターは、私かもしれない…"
同じく一人の息子を持つ私にとって、胸が切り裂かれるような展開が続きます。
ニコラスが幼き頃の回想には、気がつくと自分と息子の姿を重ね合わせてしまい、決して他人事として捉えられない慟哭を感じたのでした…
だって、これやっぱり親であるピーターが一番悪いし、ピーターのこの対応は勝手だよ〜って思うんだな〜なんか泣けてきます…