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The Son/息子の666のレビュー・感想・評価

The Son/息子(2022年製作の映画)
4.0
余談から…
初めてキノシネマの3席しかないリクライニングソファーみたいな席の真ん中1番前で鑑賞、音響もいつも行く映画館の爆音上映より爆音、金持ちのシアタールームってあんな感じ?
隣に座った常連らしき人はサイドテーブルにコーヒーを置いた後、リクライニングを最大にし(ほぼ寝た状態)、持参したデカいブランケットに包まった、ここ家?と思わせる初めての状況に更に気持ちが高まった、
そんな魔法の椅子で鑑賞したからか、めちゃドップリのズッシリで少ない観客の中声を抑えて泣くのに苦労した、
あの席ハマりそう…。






ネタバレ↓














洗濯機の裏に銃がある、ってもうその時点で最後分かるじゃんっ‼︎とその時がくるのが怖くてたまらなかったよ…。

ヒュー・ジャックマンのジワジワ熱演は凄いけど、アホな父親でイラっとくるのです。
鬱病の子供に銃の場所バレてんのにそのままとか、逆ギレとか、退院させちゃうとか、、
まぁしかしこれも人間よね、、と思わせる。
ヒュー・ジャックマン目線の辛さがビシビシくるけど、誰もいなくなったローラダーンの方が実はよっぽど辛いのではなかろうか…

あれ何?あの後は?とモヤモヤするシーンのアクセントに引っかかり、鑑賞後に監督のインタビューみたら、あのモヤモヤはモヤモヤさせる為だったってゆう…。
『ファーザー』の巧みな迷子にさせる撮り方はアッパレだったけれど、今作のモヤモヤは何か意図がよく理解出来ない。
あのフランス人のインターンとか何?とか後から考えたけど、本来の(理想の息子)的な感じだったのかしら??


私も昔危うい子供だったから「生きるのを今終わらせたい」子供の気持ちもよく分かるし、今なら親の気持ちも分かる、そして自分の親の様にならないようにも意識している。
自分の親みたいになりたくないと思っても似てしまう、やはり親の価値観って知らぬ間に洗脳されてる。本当嫌。
そして自分の嫌いな一面が既に子供から感じる…。あ〜…。

監督が言うには「辛さを共有して癒される」らしいけど、色々考え過ぎて全く癒されない。
「この映画が心の病に関する様々な対話のきっかけになることを期待する」って、やっと忘れかけていた気持ちをジワジワと蒸し返された感有る…。
「辛さを共有して癒される」映画って多いけど、辛さの深さだけの共有の方か癒される。
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