天才音楽プロデューサーの殺人容疑での裁判にフォーカスしたHBOのTV映画。
配信してくれるなんて、ほんとにUNEXT様々です。
彼がいなかったらビートルズの最後のアルバム『Let it be』は生まれなかった…
この逸話は何度も聞いていたけど、フィル・スペクターて一体どんな人なのか、全く知らなかった私。
史実とは異なる部分も多いようで、
アル・パチーノのフィルからは、民衆が叫んでいる「奇人」や「殺人鬼」みたいな人柄は見受けられず、ただただ根が優しい、強く見せるけど心は繊細なフィルだった。
本当はどんな人だったのか、今となっては分からないけれど、これだけの名曲を生み出した伝説の人だからきっと相当な変な人であるには違いない。ビートルズを初めとしたミュージシャンたちとのエピソードも嬉しかった。
使われているサントラのほとんどがフィルがプロデュースしている名曲たちなのもとっても良かった。
ヘレン・ミレンの鬱々とした雰囲気もあっていて素晴らしかった。
そして何よりアル・パチーノよ。
こんな役もできる。
本当になんでもできる。
90分の短い映画だし、主役のアルの出演シーンは1時間あるかないかくらいなのに、この存在感。観終わったあとにずっと心に残るこの演技。
プロフェッショナルとは彼のことだとつくづく感じるのでした。
