登場人物がみんな最低限しか喋らなく、そのぶん情景と生活音が美しく流れていて、つい観続けてしまった。
和製ロリータみたいな話かと思いきや、だんだん性愛が核じゃないことが明かされてきて考えさせられる。
静かで良質な作品が観たい人におすすめ。(あと、広瀬すずちゃんが出てる映画はだいたい当たりだと信頼度が高まった)
松坂桃李くんも無口で優しいだけじゃなく、いい具合に気味の悪さを与える演技をしていてよかった。(ほぼ笑わないから演じていて重苦しいだろうなぁ。減量もしたらしいし、静かな熱演を魅せている)
さらに、横浜流星さんもただのDV野郎として描かれていず、彼なりの愛も情もあったのだ、愛し方が間違っていただけで、と感じさせられる描かれかたをしていて良い。原作・監督の慈悲心がある感じ。
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この話のような事情はレアケースだろうけど、社会は当事者の視点とは違う方向に「見たいように」ショッキングな事件として捉えてしまうわけで。
何か社会的に良くないことがあったとき、当事者以外があれこれ言うことがなぜ問題か、という広い意味での投げかけがある。
一番本質的な事実は本人たちにしか絶対に分かりっこない、生育歴も思考も違う全く別の他人が結論づけることはできない、ましてや善悪は。
という大前提をふまえた上で報道を見たほうがいいよね、ということを受け取りました。