Rocco

流浪の月のRoccoのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.0
役者さんたちの緩急のある素晴らしい演技に飲み込まれてしまった。

開始後100分位、松坂桃李はなんだか紙の上に書かれた少女漫画のキャラクターか、というくらい肉体を感じなかった。ところが、彼の感情の発露と、広瀬すずとの共鳴、横浜流星の破滅的な演技が重なって、まるで協奏曲を聴いているようでした。

幼い子供を持つ親なら当然知らない男性は警戒する。グルーミングにしか見えないから、こんな作品を作って美化していいのか、と思うかもしれない。たとえ、彼が大人の外見を持つ子供だとしても。

子供が子供でいられることがどんなに幸せか、ということを考えさせられた作品でした。切ない。

原作が読みたくなってポチってしまった。これから読みます。

後記:ほんの少し被る部分があるのかな、ふと思い出したマッツの『偽りなき者』。デンマークって、意外と日本に通じる部分があるのかも、と思った作品でした。
Rocco

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