子供の頃、アーニャ・フォージャーのようにスパイに憧れた。あの時、魅力的に感じたカッコいいスパイという幻想を150点満点で出されたかのような作品。
とにかく馬鹿げている設定だが、作り手がやりたいことをトコトンやり尽くしているのが伝わってくる。昔からのスパイ映画のお約束というかバカな展開オンパレードをぶっ放し続けている様は最高としか言いようがない!
お子様ランチセットのようなカロリー無視の大盛り好きなものだらけの展開は、評論家や堅物の観客には品がないと言われそうだが、それでも愛とロマンスのスパイムービーの楽しさ満天っぷりは素晴らしい。これこそがエンタメだ!
まあ、設定自体がかなり思いっ切った構成なので、好みが分かれる内容だし、ストーリー自体はかなりご都合主義的な展開が多い。
その分リミッターは外れており、この映画でしか味わえないようなアクションシーンに感動と笑いが一気に押し寄せてくる。
完璧だとは言えない部分やダレる所もあるが、それでも思い切りの良い展開とやりたい事全部詰め込んだような演出の数々、意外と凝った伏線の張り方や演出はエンタメ映画として最高だった!