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ARGYLLE/アーガイルのKのネタバレレビュー・内容・結末

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

5/3/2024 tue イオンシネマ市川妙典 IMAXレーザー E13 18:20〜

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Espionage.

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/めっちゃ良かった!面白かった……

/ネット上ではマシュボを評価しない流れになってる部分もあるけど、僕はめちゃくちゃ好きなんだよな。こんなにフィクションを愛してバカにして愛し尽くしている作家がいるか?と思う。作品構造的にもフィクションの力を信じてる感じがして、悪趣味で皮肉屋ではあるけど、どうにも嫌いになれないんだよ。

猫の扱いは酷いけど…笑 でも、『サンクスギビング』でも思ったんだけど、殺人者が動物だけを優しく扱うことってほぼあり得なくない?と思う部分もあるんだよ。雑な生活してる人間が動物も雑に扱うこともあり得るってそりゃ当然だからさ。だから今作でもパパ(仮)や猫アレルギーのワイルドが猫のアルフィーを雑に扱うのにもリアリティを感じてさ、動物愛護的な視点に留まる映画が増えた今、表層的に見たらそら酷い描写なのかもしれないけど安心する面もあるんだよな。
(決して動物愛護の観点に則った作品が悪と言いたいのではなく、全ての映画が優しさに基づくべきと思ってはいるが、"世の中にはマシュボの映画もあるよな"と実感しているだけです。)

/『キングスマン』のセルフオマージュのようなカラフル銃撃ダンスと原油アイススケートのところ、バカすぎて爆笑したけどマシューヴォーンの映画を観てる〜〜〜!!!!という満足感で満たされて気持ちよかった。これこれこれ〜〜!!

/ブックエンドの演出がむっちゃ上手いよな?何?

/一般的な体型の中年男女であるブライスダラスハワードとサムロックウェルの二人が(この二人が主演であると気づいた時点でこの映画は勝ち確だし、観客にとって未来への希望なんですよ、ありがとうございます涙)、実は激強のスパイであるという実態、筋肉質でも短い丈のドレスが似合うわけでもないが我々も現実に生きている、という感じがしても〜〜全肯定かい!!!最高!!!

それでいてワイン農家の秘密部屋でサミュエルジャクソンが活躍してたり母艦が敵組織の巣窟だったりというスパイフィクション的な部分とのバランス感覚も保ってるのがマジカルリアリティを感じさせてとにかく良いんだよな〜〜。

/息もできないほどロマンティックな映画だったなあ。ここまでゴテゴテにロマンスをやってくれると心から楽しめるから嬉しいよ。

/アーガイル映画化マジでやるん?

/サムロックウェルの良さを全部詰め込んだような作品でもう爆高評価、この作品に主演するためにいるんだよねえとすら思えるほどの旨みが詰め込まれていて本当に良い二時間だった。

/今まで共に生き憧れた主人公がワイルドに重なり目を疑うも、実は自分こそがそのアーガイルだった(しかもめちゃくちゃ強い)、というのはフェミニズム文脈的にも激アツなのである。男性に仮託していた部分は自分が担うというのは。そんでワイルドとエリー(レイチェル)が対等にリードし合っている関係にあるのも最高!飛行機や外国に行くことすらも怖がるエリーが、仮に内向的なヴァージンという設定でも推せたけどねえ。経験していないことを書ける、書いても肯定されるのがフィクションの良いところなので。

/『アーガイル』が爆流行りしているこの世界では多分、ヘンリーカヴィルとジョンシナの薄い本すげえ出てると思うんだよな。。読ませて欲しいな。。。最後レイチェルとワイルドがキスして背後で爆発が起こるカットに被せるようにカヴィルさんとシナを映したの、オタク考えかもしれないから非常にごめんだけど意図的だと思うんだよ。ガイリチが『オペレーションフォーチュン』で最後ガチで婚約させてるっぽいのと同じで。

/最初のグリースでのカーチェイスで、あれ?これUNCLEで観たぞ!になった笑 ガイリチと主演の取り合いすな、笑

/エンドロールと劇中歌でのアリアナデボースの有効活用笑った、そりゃそうだよな、あんだけの出演時間じゃ勿体なさすぎるもんあんな良い俳優使っといてw

/now and thenをこのスピード感で作品に使う監督他におらんやろマジで笑笑笑

/ジュラワの時に散々ヒールで走れるわけがねえ!って言われてた彼女にヒールを脱がせたのだな。泣ける。フェミニズム文脈すぎるかも。

/クリヘムのボディダブルのボビーホランハントンが出てたの見逃さんかったぞ!!よく知らなかったのに初見で分かったな自分。
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