MizueTakadaka

ミラベルと魔法だらけの家のMizueTakadakaのレビュー・感想・評価

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)
2.4
予告編からして、どんな話なのか
よくわからなくて
引きが弱かったのですが
観たあとも、いまいち何の話なのか
よくわかりませんでした…

とてもプライベートというか
閉塞的で内向的な作品という印象で
あんま冒険感とか
世界の広がりを感じなかった

魔法という要素はあれども
主人公のミラベルが
魔法の力を授かっていないし
それによりコンプレックスなり
家族との確執を生んでいるためか
あんまりファンタジックな要素を
楽しむこともできなかった

そもそもマドリガル家が何で
魔法の力を授かれているのか
劇中の薄い設定だけだと
到底納得できない
見ながらもそれが
ずっとひっかかっていて
最後まで見れば何かあるのか?
と思ったけど、最後まで見ても
何か腑に落ちない

時代設定的にいつの話なのかも
ちょっと気になる…
コロンビアという国のことを
ほぼ知らないしな…
この作品のイメージを
刷り込んで大丈夫なのかしら?

ミラベルの成し遂げることも
かなり小さい内的世界の話だし
展開的にもそんなに盛り上りがない

結末の魔法というものの扱いも
物語として、あれでいいのか悩むところ
すっきりしない

楽しい音楽は満載だけど
これといった印象的な一曲がなかった

それは「メリー・ポピンズ・リターンズ」の時も、そうだったな…

説明的な曲がほとんどで
作品から切り離して
独立した一曲として楽しめるような曲が
ないので
今後のパークなどでの2次利用の展開も
あんまり期待できないかも…

TDLのアドベンチャーランドあたりには
とっても合ってる題材なんだけど…


コロナ禍の中で
観た人があまりいなかったと思われる
「ラーヤと龍の王国」は
大変素晴らしくて
勿体ないと思ったけど

この作品はちょっと…

ミラベル自体は
とーっても良い子で
魅力的なんだけどね…


追記

結末が腑に落ちないため
いろいろ考えた結果

この作品は
「ウォルト・ディズニー・カンパニー」
というもの自体をメタファーにした
作品だから、あの結末になるのだろう…
と理解できました

周りから隔絶された理想郷「エンカント」は「ディズニーランド」だし
「魔法だらけの家」の住人は
ディズニーのクリエイターだろうし
「魔法」は「ディズニーというブランドの力」だし
亡くなったおじいちゃんはウォルト・ディズニーだろうし
家を離れたおじさんはティム・バートン
だろうと思う

そう解釈して
ディズニーのクリエイターの葛藤が描かれてると思って観ると
大変感慨深い作品です

結末がなんか矛盾を孕んでいるのは
「ディズニー」というもの自体が
矛盾を孕んだ存在だから
そうならざるを得ないのでしょう…
MizueTakadaka

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