奇跡を見つめ直す物語。
魔法というギフトをもらった家族の中で唯一魔法を与えられなかったミラベルが家族の危機に気づき救おうとするのだが…。
今までの映画作品以上に家族という共同体に焦点を当てた物語になっている。そのなかでも主人公はその共同体のなかで一種の疎外感を感じながら生きており、家族もどこか腫物扱いをしている。
ミラベルが孤軍奮闘する様はまさに家族に認められたい一心であり、健気ながらもどこか痛々しく映る姿はリアルだったなあ。。
半面派手な映像に反してそのじつ物語上では山場と感じる箇所での盛り上がりはそこまで感じることができず、少し乗り切れないままに終わってしまったように思う。
音楽はとても素晴らしいと思うが、耳に残るようなこの曲ゆえにこの映画ですっ！みたいなディズニーミュージカルにある象徴はなかったかなあ。
1番盛り上がったのがラストだけだったように思えてしまったのもちょっとマイナスポイント。それでも。
家族がいることが、子が生まれることが。
それだけがかけがえのない時間であり存在であるという当たり前のような夢を実感できて、ぐっとくるラストだった。
