yatsu

バトル・ロワイアル 特別篇のyatsuのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初に各人に配られた様々な武器を持って戦う。
社会というバトルロワイヤルで負けたキタノ。勝負として世界を見てきた彼の最期は潔くて呆気ない。彼の夢で中川は武器を取り上げてくれた。武装解除で闘争から避難させてくれた。長く戦い続ける中で埃を被ってしまった感謝と共生。夢の中で彼女に言うべき言葉を探していたシーンが物悲しい。
ラスト。娘との電話。水鉄砲。人を嫌うということは闘争、威嚇で相応の覚悟が必要である。しかし本当の勇気とは信じることである。水鉄砲で威嚇したが、本当は武装解除していたキタノ。狂気的だけど、それが最後の授業のようにみえた。生き残った2人は武器を握り社会に戻る。あの無人島より怖く見える世界。信じる勇気を持つ人はここに要るのか。
荒唐無稽で稚拙な設定のバイオレンススリラー。緊迫感はあまりなくて、笑ってしまうシーンが多かった。しかしたけしの重厚感と度々挟まれる曖昧で印象的なカットが奥行を出していた。演出も妙に癖になる。中学生が武器を持つという違和感、格好いい場面、間抜けな場面が融合していて面白い。
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