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GONZO〜ならず者ジャーナリスト、ハンターSトンプソンのすべて〜のtomocoのレビュー・感想・評価

3.6
ゴンゾー=ならず者。
ハンター・S・トンプソン…ジャーナリスト及び執筆家。
米国ではローリングストーン誌にも連載を持っていた、カウンター・カルチャー、一時代の申し子である。
そんなゴンゾーのドキュメンタリー。

わたしがハンターの存在を知ったのは、テリー・ギリアムの「ラスベガスをやっつけろ」を観てから。
あのハゲでくわえ煙草のヤク中である。
その後ジョニー・デップ主演の「ラム・ダイアリー」でハンターの堕落したジャーナリスト生活を知り、興味を惹かれた。
ちなみにこの作品のナレーションはジョニー・デップ。

時代の波と共にドラッグや酒に溺れ、タイプライターで社会体制に檄を飛ばす。
彼が政治問題に傾倒して行き、保安官の選挙に出馬し、僅差で落選した後の「アメリカンドリームはおっ死んだ」の一言がなんだかかっこよかったなー。
アナーキーなハンターなのに、大統領選の取材をし、そんな候補者と仲良くなっちゃうのは、ファニーな人柄なんだと思う(ぶっ飛んでるけど。

家族が全員揃った日に銃で自殺を図ったハンター。
育ってきた環境から常々アウトローと感じてたらしく、人一倍孤独感が何処となく漂っていたのかもしれない。
生前に盟友でアーティストのラルフ・ステッドマンと共に考え、遺言に書いていた拳のモニュメントを自身の敷地の丘に立てるなんて、めっちゃ夢がある。

自分自身も何かしらこの世に遺せたら良いなーと思い、彼の言葉の力を改めて感じたのだった。
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