遺体となって見つかった女子高生の遺体。
容疑者の男は完全黙秘。
それにより人生を狂わされる被害者家族。
容疑者の沈黙、被害者家族の沈黙、それを知る関係者の沈黙、そして刑事の沈黙。
真実への沈黙を破るのは…誰か。
物理学の付け入る余地の無い、加賀恭一郎的シチュエーションに湯川学が切り込んで行く。
物語全体を通して思うのは、この映画の主人公はガリレオである必要があったのかということ。
複雑な人間関係や心模様を繊細に描くのであれば、麒麟の翼や赤い糸でそれを描いた加賀恭一郎の方が自然だったのではと感じた。
もっとも原作は未読だし、分厚い原作本を2時間ちょっとに収める”物理”的な事を考えれば、これはこれであり。
そこについては、我々も沈黙せざるを得ないのかもしれない。