「沈黙罪はないんですか？」
原作はもちろん読破済み。大好きなガリレオシリーズを久々に大スクリーンで見られて嬉しかったです。
一作目にして大傑作の「容疑者Xの献身」では、ドラマの雰囲気を徹底して排除していた印象でしたが、今作はドラマおなじみの要素（主に音楽）を少し取り入れ、個人的に「ガリレオ」のBGMが大好きな私にはありがたかったです。湯川先生が数式書きなぐる時のBGMを、一度映画館の音響で聴きたかったのよ…（ちなみに福山雅治さんのライブに行ったときには生演奏で聴きましたが、最高of最高of最高でした）
物語は、原作を読んだときにも思いましたが、とにかくやるせなくなります。現実の法律はもう少しどうにかなるのでは？と思いますが、罪を犯しても完全黙秘を貫けば、証拠が提示されても裁判すら行われないとは…。
映画の導入がとても素晴らしかったです。あの町に住む人たちがどれだけ被害者少女に愛情を注いでいたか、そんな愛おしい子を殺された挙げ句、容疑者が無罪になりのうのうと自分たちの目の前に現れたら。劇中の町の人たちの気持ちが痛いほどわかるようになるオープニングでした。
今回の実質的主人公は、北村一輝さん演じる草薙刑事。過去に容疑者を罪に問えなかったことで、最悪の連鎖反応を起こしてしまったことを悔いる姿がとても印象的でした。一生懸命事件を解決しようとしても、犯人はだんまり、遺族やその周りの人たちにも責められ、板挟みになる草薙刑事の苦悩を、北村さんは見た目とお芝居両面から見事に表現されていました👏
また芸人であるずん・飯尾さんが、殺された少女の父親を演じていましたが、言われなければ芸人さんとは全くわからない、こちらも素晴らしいお芝居でした。寡黙だけれど犯人を憎む気持ちがいたるところでにじみ出て、見ててつらかったです…🥲
「ガリレオ」シリーズの原作はあと1つ、最新刊がありますが、こちらは映像化されるのかな…。かなり地味なお話なのですが、湯川先生の出生の秘密（！？）がわかるお話なので、いずれドラマでも良いので映像化してほしいです☺️
