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沈黙のパレードのca324のレビュー・感想・評価

沈黙のパレード(2022年製作の映画)
3.5
途中までオリエント急行殺人事件スタイルの話なのかなと思ったらそこから一転、さらにもう一転として最後まで見入りました。
このくらいの規模のミステリーだと配役である程度役回りがわかりますが増村役の「検察側の罪人」の坂向芳さん、宮沢麻耶役の吉田羊さんが効いていたと思います。
パレードのシーンなど、エキストラを十分に使ったしょぼくないしっかりした絵作りも良かった。
これは映画そのものより原作への不満点になるかもしれませんが、容疑者X、真夏の方程式と、湯川の持つ知識と論理的思考力、そこにぶつかる犯人側の人物への感情や思い入れとの間に生まれる人間味のある揺らぎが映画シリーズの魅力と思うので、そういう意味で沈黙のパレードは最初のトリックにつながる推理以外湯川先生らしさがあまりなく、犯人、被害者との関係性からくるドラマ部分も少し弱いと感じました。
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