このレビューはネタバレを含みます
先に原作を読んだ者として、ヘリウム→液体窒素の流れを丁寧にしないとガリレオシリーズである意味は薄まるように感じたし、内海は湯川を安易に頼りすぎだし、湯川が事件に関わろうとするまでの気持ちの変化も見えづらかったし、省きやすい要素とはいえ残念。増村の執念も、読んでいて感情が動いたポイントなので物足りなかった。
一方、関係性をまとめて説明してみせたアバンタイトルや、関係者が暗闇のなかで踊る演出、パレードのカラフルさなど、映像だからこその表現は好み。
もっと"沈黙"する物語を期待していたのだと読後に思ったので、映画では敢えて関係者が喋らないシークエンスを見られたら嬉しかったかも。