ゴン吉

沈黙のパレードのゴン吉のレビュー・感想・評価

沈黙のパレード(2022年製作の映画)
4.0
物理学者の湯川学が難事件を推理していく「ガリレオ」シリーズの劇場版第3弾。  
原作は東野圭吾の小説。
福山雅治が主演、柴咲コウ、北村一輝、村上淳、川床明日香らが共演。

東京のなみきや食堂の女子高生の長女(川床明日香)が町内のイベントで開催されたのど自慢大会がきっかけとなり歌手としてデビューすることに。しかし彼女は突然姿を消し、2年後に静岡県牧之原市で発生した放火とみられる住宅火災の焼け跡から焼死体として見つかる。彼女の直接の死因は頭部を鈍器で殴られたこと。焼失した家の義理の息子(村上淳)が容疑者として捕まるが、完全黙秘により証拠不十分で釈放される。彼は過去にも幼女を殺害したのにもかからず、完全黙秘により無罪を勝ち取ったばかりか、国から多額の賠償金を得ていた。火災事件の3年後、容疑者が町内で開催されたパレードの最中に殺される。警視庁捜査一課の内海薫(柴咲コウ)刑事はガリレオこと物理学者の湯川学(福山雅治)に捜査協力を求めるが…

「ハハハハハ さっぱりわからない 実に面白い」 
湯川が徐々に事件の真相に迫っていく。
伏線が沢山あるので勘のいい人は途中で犯人が誰か気付くかもしれない。
ガリレオは真相の仮説を立てると「僕にできるのはここまでだ 決着をつけることができるのは 苦しんだ当事者だけだ」と言い放ち、最後は当事者に放り投げ、さらに心優しき人々を苦しめることに。
真相が明らかになることで、さらなる哀しい結末をもたらす。
殺人事件の真相解明とはそういうものかもしれないが、ドラマとしては救われず、結末がスッキリしない。
まさに警察がモンスターを作り、ガリレオがパンドラの箱のふたを開けて殺人犯を作り上げてしまう理不尽な世の中が描かれているのが興味深い。  

2024.3 フジテレビで鑑賞(地上波初放送・土曜プレミアム)
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