沈黙のパレードのあきっこのネタバレレビュー・内容・結末

久々のガリレオ劇場版、湯川と内海が並んでる姿だけで嬉しい。湯川がいくつもの事件を経て人間臭くなっていたり、いつもスマートだった草薙がどんどん追い詰められていったりと、レギュラーメンバーの新たな面が見れたのは良かった。

今回の事件もまあスッキリしない結末だったな。ガリレオシリーズにはもはやそれを期待している部分もあるけど。真実が明らかになった、という意味では一定の解決をみせているけど、私はどうしても新倉瑠美のその後が気になって仕方なかった。作中では、蓮沼の犯行だったという真実が瑠美への救いになるとされていたけど、それだけで罪悪感や責任から解放されるものなんだろうか。街の住民達からしたら、あれだけ苦しんでいた並木家に表面的には何食わぬ顔で接していたことになるんだから、「実行犯は蓮沼だったから！」と言われても瑠美の心象は最悪だよね。

あと、登場人物の数に対して尺が足りてない印象も強かった。度々カットインされる謎の演舞より何かもっと入れるものあっただろと思ってしまった。そんな中で、住民達が聖人視していた佐織が、年相応かそれ以上に向こう見ずなただの子どもだった、という展開は良い意味で裏切られた。原作小説ではもう少し各登場人物の掘り下げがあるらしいので、いつか読んでみたい。