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猿の惑星:創世記(ジェネシス)のぴんじょんのレビュー・感想・評価

3.0
SFは技術じゃなくて発想だよ。

傑作SF『猿の惑星』のリメイク。

ただし、1作目のリメイクではなく、3作目以降のリメイクです。

1作目のリメイクは、かつてティム・バートンがやっちゃいましたよね。

本作、そのティム・バートン版とも関係がないようで、これはこれで全く新しい『猿の惑星』物語になるようです。

いわゆるリプート版って奴ですか。

だとすると、『猿の惑星』におけるもっとも重要な部分、猿が支配する惑星とは地球であったというオチが最初から分かっている、というか、そんなことはどうでもいいというところからこのシリーズが始まることになります。

それってものすごく残念なことですよね。

センス・オブ・ワンダーというか、SFのスピリッツが、SFXの力技にねじ伏せられるような気がします。

モーションキャプチャーによる猿の表現は素晴らしのですが、やはりSFはその感性だということがよくわかります。

猿たちがなぜ人類を制圧するような知能を得たのか。

アルツハイマー治療のための実験が、猿の知能を進化させたというのは、あまりに理詰めで面白くありません。

こうなると最初の猿のリーダーはシーザーと名付けるよりアルジャーノンと名付けたくなります。

ウイルスの開発や猿の知能開発など、どうも素人っぽい発想を、映像技術で隠しているようで面白くないのでした。

2015/12/31 20:24
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