コバタケ

猿の惑星:創世記(ジェネシス)のコバタケのレビュー・感想・評価

3.5
2023年12月05日ディズニープラス観賞。
2011年公開の「猿の惑星」シリーズのリブート1作目

神経学者のウィル・ロッドマン(ジェームズ・フランコ)は、アルツハイマー治療試験薬ALZ112を開発し実験体チンパンジー"ブライトアイズ"に投与する。劇的な知能向上が認められた為、臨床試験を会社に求めるもプレゼンテーション中に身ごもった子供を守るため、"ブライトアイズ"が凶暴化。射殺され研究は凍結される。自宅で研究を続けるウィルは、引き取った"ブライトアイズ"の子"シーザー"が成長するにつれ"ブライトアイズ"同様高い知性を示し手話による会話を成立させるまでになった。

吹替版で鑑賞。過去作は全て鑑賞済。
リメイク版の「PLANET OF THE APES」は、1作目から33年ぶり、ティム・バートン監督である事の2点で劇場鑑賞した。リメイク版は、1作目と比較してしまい子供の頃に金曜ロードショーで観たあの”衝撃度”を得られるかもと期待しすぎて少し残念だった。

今作はリブート版1作目なので、そういう気負いなく観る。
2010年代に合わせ設定やプロットを以下のように引き直し。

ウィルは自身の父親チャールズ・ロッドマン(ジョン・リスゴー)のアルツハイマーをなんとかしたいという想いから、勤務する製薬会社でウイルスベクター試験薬を開発し動物実験を雌のチンパンジーに投与すると高い知能を示すもプレゼン中に凶暴化し射殺後、実験は中止。

身ごもっていた子猿シーザーを連れ帰り、法を破って研究を自宅で続ける。シーザーは母猿の遺伝子を受け継ぎ高い知能を示していたことから、チャールズにも試験薬を投与し劇的な改善を得る。5年が経過し幸せな日々を送っていたが、チャールズは再発してしまう。近隣住人とトラブルを起こし、それをみていたシーザーは近隣住人を襲ってしまい、霊長類保護施設に送られる。

人間しか知らないシーザーは他の猿たちと馴染めない上、施設管理者から虐待を受ける。ウィルはシーザーに面会するも一向に開放されない状態にシーザーの人間に対する不信感は募っていく。

見どころは、視覚効果が突出していて、猿VS人間の戦いで猿の動きなどが秀逸なところ。アカデミー賞の視覚効果賞や視覚効果協会,VES 70:史上もっとも影響力のあるVFX映画にも選出されている。

リブート1作目エンドは、試験薬は猿には「知能を向上」人間には「殺人ウイルス」となり世界中に蔓延していく様子が描かれる。

原因はウィルなのだが、神経学者であるにも拘らず、自宅に研究を持ち帰る、父親に治験薬を投与するなど、ありえない倫理観の持ち主なので、ここはチョットおかしな感じで残念。
オリジナルシリーズは人間視点だが、リブートシリーズは猿視点なので良い「リブート」と言える。

「くたばれ人間」と素直に思えた。次作も楽しみ。

memo
・公開日:アメリカ2011年8月5日、日本2011年10月7日
・上映時間:106分
・製作費:$90,000,000
・興行収入:$481,800,873|アメリカ$-、日本24.2億円
・受賞歴:第84回アカデミー賞,視覚効果賞、視覚効果協会,VES 70:史上もっとも影響力のあるVFX映画

オリジナルシリーズ
・1968 猿の惑星
・1970 続・猿の惑星
・1971 新・猿の惑星
・1972 猿の惑星・征服
・1973 最後の猿の惑星

リメイク
・2001 PLANET OF THE APES/猿の惑星

リブートシリーズ
★2011 猿の惑星: 創世記
・2014 猿の惑星: 新世紀
・2017 猿の惑星: 聖戦記
・2024 猿の惑星/キングダム
コバタケ

コバタケ