ShigeakiMiyano

猿の惑星:創世記(ジェネシス)のShigeakiMiyanoのレビュー・感想・評価

3.5
砂に埋もれ朽ち果てた姿の自由の女神を
見て絶句するC・ヘストン、そんな驚愕の
ラストシーンが語り継がれる名作
オリジナルの「猿の惑星」が公開された
のが68年のこと記録的な大ヒットを受け
シリーズ化され全5作が製作されました
秀逸なのが全ての作品が繋がり壮大な
“ サーガ ” として描かれ「最後の猿の惑星」
が第一作へと還って行きます

それから28年の時を経てT・バートン監督
が第一作をリメイクしています

そして今回、新たなストーリーを得て
「新章・猿の惑星 」がシリーズ化です!

初代で世界を驚かせた“ 特殊メイク ” は
最先端のモーションキャプチャ技術で
限りなくリアルな猿の姿が描かれます

製薬会社で新薬の製造に携わる主人公は
父親の認知症の治療の為にも成果をあげ
ようと必死です
ある試薬を動物実験で試したところ
対象のチンパンジー “ シーザー ” に
劇的な変化が現れます、驚異的な発達を
見せるシーザーの姿に成功を確信した
彼は父親にも薬を投与し症状は改善する
のですが…

初代シリーズでは「新・猿の惑星」にあたる
この地球がいかにして猿に支配されて
いったのか?その序章とも言える重要な
エピソードが多く含まれていますよ
父子とシーザーとが築いて来た “ 絆 ” が
どのように壊れてしまったのかが丹念に
語られることで物語の背景にある憐憫が
観る者の心に刺さります
認知症の父親を名優J・リズコーが巧く
演じてみせます
そしてシーザーのモーションキャプチャ
を担当したのは「L o tR」のゴラムや
「キングコング」などでも名演をみせた
A・サーキスだったりします

新薬がもたらす思わぬ副作用が
人類の衰退に拍車をかける結果が示唆され
猿と人との長きに渡る攻防戦の幕があく
今作は必見だとおもいます。
ShigeakiMiyano

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