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猿の惑星:創世記(ジェネシス)のarchのレビュー・感想・評価

3.5
久しぶりの鑑賞

改めて観ると、猿の惑星のオリジンを、自然発生的な「進化」ではなく、アルツハイマーの父を救うために開発された薬による進化に設定しているのが『28週間後』的な人の感傷が災厄をもたらすという塩梅で面白い。この時はジェームズ・フランコが人間側の登場人物として重要になると思っていたけど…(なんならジョン・コナー的なになっていくのかなと)
父親のアルツハイマーの描写がかなり胸に来る場面になっていて、その落差をピアノで示すのがとても良い。


人類滅亡へのエクスキューズとしてパンデミックを用意するのもかなり納得がいくし、それを僅かな場面で提示して本編の主軸の邪魔にならないようにしているのもいい。

シーザーの初めての言葉が「No」であることの悲惨さとかっこよさ。常に革命はそうやって「No」を叫ぶところから始まるのかもしれない。初めてシーザーとウィルが会話を交わし、ウィルが「行け」という場面で、驚きながらも変わらずにコミュニケーションをする仕草にウィルにとって本当にペットではなかったんだなということが伝わって場面だった。

凄くウェルメイドなエンタメ作品だと思う
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