Joker

猿の惑星:創世記(ジェネシス)のJokerのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

製薬会社ジェネシス社に勤める神経学者のウィルは、ウイルスを用いたアルツハイマー遺伝子治療薬ALZ112を開発し、実験台として雌チンパンジーのブライトアイズに投与する。ALZ112により劇的に知能を向上させたブライトアイズの成果からウィルは、更なる臨床試験の許可を得ようとジェネシス社幹部達を説得するが、その最中にブライトアイズは密かに身籠っていた子猿を守ろうとして凶暴化し射殺されてしまった。
進めていた研究が凍結され職場を自宅へと移したウィルは、ブライトアイズが遺した雄の子猿を引き取り、その子猿をシーザーと名付け育て始める。ブライトアイズの遺伝子を受け継いだシーザーもまた成長するにつれて母猿のような高い知性を示すようになり、やがて人間に匹敵する複雑な情緒と、手話アメスランによる会話を成立させるほどになる。
そんなシーザーの様子を見たウィルは、アルツハイマー型認知症に冒されている父チャールズを見ていられず社に秘密裏にALZ112を投与、身勝手な人体実験ながらチャールズの認知症を見事回復させる事に成功する。さらにシーザーの怪我がきっかけで知り合った獣医キャロラインとウィルは親しくなり、二人は相思相愛の仲となってゆく。
しかし幸せな時間は長くは続かなかった。それから5年の月日が流れ、チャールズの身体にALZ112への抗体が出来た事で、却ってチャールズのアルツハイマーが悪化してしまう。ある日、チャールズは再発したアルツハイマーの結果隣人とトラブルを起こし、その光景を窓から眺めていたシーザーはチャールズを守ろうとして隣人に怪我を負わせてしまい、ランドン親子が経営する霊長類保護施設に送られる。
人間の家庭で普通の猿を知らないまま育ったシーザーは、当初施設の猿達と上手く馴染めず、しかも横暴なランドン親子の度重なる虐待を受け、人間に対して深い失望感と憎悪を抱くようになる。やがて、同じ施設に収容されていたとりわけ人間から虐待されて育ったゴリラのバックや手話を使えるサーカス出身のオランウータンのモーリスと親しくなったシーザーは、群れのボス猿ロケットとのリーダー争いに勝利、新たなボス猿の地位へと収まった。
一方、ウィルは父による人体実験の結果を社長ジェイコブスに一か八かで暴露。これにより治療薬の開発計画の解凍が認められた。ALZ112を改良しより強力になった新型治療薬ALZ113を開発し、それを用いた実験で実験用ボノボのコバの知能を向上させた。この結果を見たジェイコブスは、慎重な運用を求めるウィルの忠告を無視して更なる臨床試験を開始、ALZ113を大量生産する。ジェネシス社を辞めチャールズの死を看取ったウィルはシーザーを引き取ろうとランドン親子の施設へ赴くが、この時すでにシーザーは人間への叛逆計画を進めており、ウィルを拒絶してしまう。
密かに施設を抜け出したシーザーは、ウィルの自宅からALZ113を盗んで仲間の猿達に服用させる。ALZ113で知能が向上した猿達はシーザーの指揮により施設を脱走。続いてコバを筆頭とするジェネシス社の実験用チンパンジー達や動物園の猿達を解放して仲間に加えたシーザー達は人間の街を進攻し、ジェネシス社からの追手や、ゴールデンゲートブリッジで待ち構えていた警官隊をも撃退。かつてウィルに連れて来られたミュアウッズ国定公園へと到着したシーザーの前に、後を追ってきたウィルが現れる。 「うちに帰ろう」とシーザーを説得しようとするウィルに対して、シーザーはウィルと抱き合うも「シーザー(の)うち(は)ここ」と拒否、仲間の猿達を率いて森の奥へと消えていった。
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