“年齢には勝てないか”
ジョニー・ノックスヴィル率いる元祖迷惑系YouTuberのような犯罪スレスレ過激動画グループ、ジャッカスの完結編。50代間近となり、中には自動車事故で既に亡くなっているメンバーもいる中、まさに最後のバカ騒ぎに相応しく、新メンバーも勢揃いでやりたい放題である。
R18指定は妥当というか、ウンコやゲロ、爆発、そして何度も登場する男性器ネタと不謹慎と下品さはいくつになっても変わらない潔さ。ひたすらメンバーが痛い目に遭うだけの映像なのに、劇的瞬間を捉えた時、まさに映画における名シーンに映ってしまうのは奇跡といっていい。非現実的な瞬間をいとも簡単にカメラに収めていくのに衰え知らずだ。
しかし、前作『クソジジイのアメリカチン道中』から10年、ましてやコロナ禍での撮影だった影響か、前作までにあった一般人をも巻き込んだ大迷惑な悪戯はほぼ無くなり、代わりにメンバー間だけでひたすらYouTubeで見るような挑戦動画を見せられる。ノックスヴィル自身も一時期生死を彷徨った経験からか、本作では司会に回ることが多く、過激ではあるものの、どこか温さも感じさせてしまう。
勿論、男性器に大量の蜂を纏わせたり、『サウスパーク 無修正映画版』で見たようなオナラに火をつけたり、睾丸に連続パンチやUFCヘビー級チャンピオンのガチパンチを食らわせたり、本物かわからないが大量の豚の精液をぶっかけたり、過激さは計り知れない。全部もろ出し無修正なので、往年のファンには堪らない、初見組は気持ち悪くなること必至な衝撃映像の数々は、間違いなく観ている側の想像を超えてくる。ただ時代や年齢には勝てないのも事実であり、ここら辺が潮時なのだろう。
