たーきー08

i aiのたーきー08のレビュー・感想・評価

i ai(2022年製作の映画)
4.0
枝優花監督の“久々に映画観た〜て感じだ”ってレビューだけ先に見て、どんな映画なんだろって思ってたんだけど、めちゃくちゃ納得。

いや、こんな映画あるんだなー
個人的に、メタファーだとかモチーフを存分に用いて、構成を緻密に作り上げた映画こそ至高であり、映画内ルールは徹底、映像や表現はロジカルに説明できるものが好きな人間としては、今作は間違いなく苦手で受け付けない、はっきり言ってイライラして見てられなくなるくらい嫌い!ってなりそうなのにならんかったのよ
実際よくわからんことだらけで全然消化できてない
けど、鑑賞後他のこと何も考えたくなかったんだよな

4.0の基準は好きな作品認定!って言ってるけど、実際の基準は、いつもならすぐイヤホンつけてラジオ聞いたり、YouTube見たりするんだけど、それをしない、というよりしたくないって思ったとき4.0つけてるの
でもまじで全然わかんなかったんだよなー
それなのに4.0とか、1700本以上マークしてきたけど初めて快挙ですぞ(笑)

よく、他分野で活躍してるアーティストが監督に挑戦すると、色彩であったり、カットが輝いたりすることはある
ただ正直極めて感覚的で、映画にはなり得ていない、映画という体裁の映像作品という表現が適切なんじゃないかと思うものが多い
でも今作は鑑賞後時間が経つにつれて、思慮を深めるにつれて、しっかりと映画になっていたように思える
それは監督脚本音楽を手掛けたGEZANのマヒトさんはこれまでの映像作品を撮ってきた監督たちと違って、決してブレることのない確固たる信念を音楽活動で表現し続け、作詞などを通してずーっと言葉を扱ってきた人だからなんだと思う
劇中も他の作品ではなかなか見られないような独特で、クサいようでクサくなく、刺しにくるようなセリフ表現が見事で
アイデアではなく信念から湧き出てきたテーマを描いてるから
きっとこれまでのマヒトさんの生き様がなかったら、第四の壁を超える、一部では禁じ手とも言われるような手法は、ただ奇を衒っただけの見てられないものになっていたんだろうな

いやー、これ以上はなんも言えないや
全然消化できてないけど、すっごい作品。
たーきー08

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