ルネクレール監督特集、いくつかみた中ではこれが一番好き
上着のポケットに入れてた宝クジが当たってたらしいが、その上着のゆくえが二転三転…という喜劇ミュージカル。
有声映画だけど、セリフで説明しすぎない無声映画っぽい芝居がまだ残ってて、そしてそれが活用されてる
舞台の裏で歌詞にあわせて仲直りする場面はとくに秀逸。
ただ世の流れでトーキーになりましたというだけでなく、この映画界を一変させる新技術を使ってどう料理するかという、腕のみせどころという感じ
有声映画とも無声映画とも違う、これはこれで「ル・ミリオン系」という1ジャンルになりえる完成度
パンフの解説によると、こうした王道古典がすたれて作り手も観客も映画に新しい表現を求めた時代に勃興したのが、いわゆるヌーベルバーグだという
自分はこっちの方が好きだけどね…
ラストはかざらないストレートな歌詞が胸をうつ