退廃的でどこかレトロな近未来的世界観にノワール風味な探偵物のストーリーが見事にミスマッチしていた。
冷静でどこか人間味に欠けているデッカードと生き抜くことを渇望しているレプリカント達の対比がとても素晴らしかった。
「おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた。オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦。タンホイザー・ゲートの近くで暗闇に瞬くCビーム、そんな思い出も時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように。死ぬ時が来た。」
終盤、レプリカントのリーダーであるロイが今際の際に放ったこのセリフに彼の人間味を感じた。