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最後の決闘裁判のsoftmachineのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
3.5
いつものように圧の強いリドリー・スコット作品。
ストーリーは中世フランスが舞台の『藪の中』。

騎士のカルージュは、留守中に妻のマルグリットが旧友の従騎士ジャック・ル・グリに強姦されたことを知り国王に直訴、カルージュとル・グリは己の名誉をかけて決闘する。

三者三様の視点を三つの章で描いており、「それぞれの視点に立つと話が変わってくる」というのはわかるし演技も微妙に違うのだが、描写自体はほぼ変わらないので観ていてやや退屈した。
(ル・グリ視点ではマルグリットは全くル・グリを好きなように見えないし、強姦された時も普通に辛そうで、ホントにル・グリ視点?と疑問に思った)

人間は古今東西、ほとんど主観や思い込みで生きてるんだなということ、人は最終的に自分のことしか考えてないということを再認識させられる映画だった。自分ビューでは私はいい人のつもりでいるけど他人ビューでは、と想像するとおそろしくなってくる笑

それにしても「強姦された時、子供はできないことが科学的にわかっている」とか「決闘で勝てば正しさが証明される」など、トンデモ理論すぎて中世フランスに生まれなくて本当に良かったと胸を撫で下ろした。
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