りょう

最後の決闘裁判のりょうのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.0
正しいことを、正しいと言うことが、正しかったのか。

同じシーン、同じセリフでも、こうも見え方が違うとは。特にル・グリがマルグリットに性暴力するシーン、第二章と第三章でこれだけ見え方が違うなんて。旧友の子が生まれたパーティーに参加した時も、ル・グリはマルグリットが自分に好意があると思って目配せしたと勘違いしてるところとか。

それと第三章の審理のシーン。めちゃくちゃセカンドレイプな質問を浴びせられるシーンは、ネットやマスコミの現状とも通じてとても胸糞だった。

最後の決闘のシーンはどちらが勝つのか、思わず手に汗握る展開で目が離せなかった。が、結果がわかった後のマルグリットの虚しい表情、この闘いになんの意味があったのか、と思い知らされる表情で、素晴らしい演技だった。

全体通して、ピエール伯役のベン・アフレックもそうだし、カルージュ、ル・グリ、マルグリットの3人も演技が素晴らしい。

羅生門型3部構成の作品、と色々な方のレビューで拝見しましたが、羅生門見たことなく、こういう3部構成のことを言うんだなと勉強になりました。近々に観てみます。

オフィスで気になるあの子となんか目が合う…とか勝手に勘違いしてセクハラ扱いされないように気をつけようと思いました。
りょう

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