あんがすざろっく

最後の決闘裁判のあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.2
けんかをやめて
二人を止めて
私のために 争わないで

こんな争われ方、嫌だろうねぇ😓



リドリー・スコット作品をレビューしようシリーズ。
御大十八番の中世を舞台にした歴史活劇です。

18世紀のフランス。
ノルマンディーの騎士カルージュの妻マルグリットが、夫の旧友で従騎士ル・グリに強姦されたと告発。
目撃者がいないこと、ル・グリが無実を主張していることから、裁判の決着は国王の元に届き、カルージュとル・グリの命を賭けた決闘裁判へと発展する。





マット・デイモンとベン・アフレックの名コンビ再共演でも話題になりました。
二人は脚本も担当しており、その手腕は衰えてません。
(アフレックは監督としても才能ありますしね)


一つの事件、食い違う3人の証言。
人間の主観って、自分で思っているように捻じ曲げられるんですね。
自分が思っているのと同じようには、相手は思っていないのに。

"かつての友と仲違いした後、歩み寄ったのは俺の方だ。"

"不利な戦況の中、自らのエゴや威信の為に敵地へ乗り込んで、部下を危険に晒したのは奴だ。"

"俺は妻の名誉の為に命を捧げる"

"彼女と俺は、確かに気持ちが通じ合っていた"

自分の見たいようにしか、物事の一面を見ない。

作品を見ている我々も、それぞれの人間の側面を目の当たりにしていきます。

結局真実は一つなのに、その真実は置き去りにして、己のプライドの為にしか争わず、
勝手に勝敗を決する滑稽さ。
その決闘の行方にさえ、カタルシスは何もなく、馬鹿馬鹿しさが上回っています。
何のための闘いだ、これ。

監督が描きたかったのは、これなのかな。
勝者にも敗者にも、全く感情移入できない決闘があったこと。
こんなことで裁判の有罪無罪が決まるって、恐ろしい時代があったもんです。

ヒロインのマルグリットを演じたジョディ・カマーが可愛い😍
リドリー作品のヒロインの中では、かなり好み。

ベン・アフレックも、いかにも軽薄な感じがたまらないです。

あと、僕がむちゃくちゃ腹が立った台詞があったから、コメント欄でちょこっとネタバレ。

2021年10月20日 MOVIXさいたまにて




最後に。
私事ながら、10月に資格試験を控えており、しばらくの間フィルマにお邪魔する機会も減ると思います。根詰めても良いことはないから、時々は遊びにきますが、タイムラインは追いかけ切れないかも😰コメントの返信も遅れがちになるかも知れませんが、フォロワーの皆様、ご容赦下さいませ🙇
何とかリドリー・スコットシリーズだけでも地道に更新したい…
年々歳月の流れを早く感じられるようになったこともあり(笑)、10月までの短い時間を無駄にしないように、自分を鼓舞しようと思います。勉強と努力、向上心とは全く無縁な生き方をしてきた人間なので、途中で心折れないように頑張ります😅
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