えそじま

リラの門 4K デジタル・リマスター版のえそじまのレビュー・感想・評価

3.9
一貫してきた機械仕掛けの無味乾燥さは健在ながら、慎ましやかなアイロニーやある種の感傷性の深化が見られるクレールの円熟期。

珍しくこの作品を絶賛したアンドレ・バザンは翌年(1958)に亡くなり、そこには数年前に彼の足元を洗っていたフランスの"新しい波"たちが大きな時代のうねりとともにクレールの立つ岸辺に押し寄せ、このフランス映画史の"良質な伝統"を徹底排撃し、深海に葬ったという。


逸年にクレールとトリュフォーは手紙によって和解している
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