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群がりのowlマンのレビュー・感想・評価

群がり(2020年製作の映画)
2.9
羽音が恐怖を煽る映画。

田舎町でイナゴの養殖で生計をたてるシングルマザーの主人公、中々うまく成長しないイナゴに、足元を見られお金も稼ぐ事ができず生活は困窮をしていた。ある日仕事中に養殖場で出血を伴うケガをした主人公は、翌朝イナゴが成長し、繁殖している事に気付く...

遺伝子操作されたイナゴが人々を襲う!!ような映画ではなく...家族の為にとたどりついた末の、母の苦悩や葛藤・狂気、親子のわだかまりが“イナゴの大群のざわめき”のように描かれた映画でした。

モーセの十の災いのひとつ“蝗害”が起こったような恐怖感もあり、基本静かな映像にイナゴの“羽音”が不気味に響きわたります。見終わった後も...

動物のなかには、生活の条件の変化に応じて、姿を変えるものがある。昆虫では、その変化が個体群密度とかかわりをもつ例があり、そのようなものを相変異という。
飛蝗、いわゆるイナゴの大群といわれるものの研究から発見された。この類のバッタでは、普通の生活をしているバッタが、何世代か続けて過密状態に置かれることで、いわゆる飛蝗に変化することが知られている。(wiki参照)

人も同じように、生活の条件や周囲の環境に応じて、時には狂暴や狂気に変化してしまうのかもしれないです。
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