クリーム

カード・カウンターのクリームのレビュー・感想・評価

カード・カウンター(2021年製作の映画)
3.9
オスカー·アイザックが格好良いです。ホントは、タイ·シェリダンが観たくて借りたのだけど…、オスカーの方が数倍良かった。内容もカードゲームの話だと思ったら、それだけじゃなくて展開が面白かったです。実際に起きた事件を背景として使っているのも良かった。

元上等兵のウィリアム·テルは、10年間刑に服し、出所後はギャンブラーとして生計を立てていました。 目立たぬよう生きてきたウィリアムのもとに、一人の青年カークが現れます。彼はある男に復讐心したかった。ウィリアムに協力して欲しくて近づいて来たのですが…。



ネタバレ↓



カークの父は、かつてウィリアムと同じアブグレイブ捕虜収容所の特殊任務についていました。そこでは捕虜に対し、精神的にも肉体的にも痛めつける凄まじい拷問が行われていた。 ウィリアムもカークの父も上からの命令に従い、拷問に加担し、捕虜達をいたぶり続けました。捕虜虐待の事実が明らかになると上官達はシラを切り部下だけが逮捕され、10年の刑を受けた。カークの父も刑を受け、出所後、自殺した。
カークは上官だったゴードに復讐しようとしていました。拷問の命令は全て彼に寄るものだった。
カークは奨学金等多額の借金があったので、ウィリアムはそれ返済させ、大学に復帰させればカークが立ち直ると思い、カードで稼ぎます。
金が貯まった時にカークに母の元に帰り、大学に復帰する様に言い、母に会いに行けと言う。母に会ったら電話をする様に言い、自分はカードのゲームに参加していた。カークは、母に会いに行かず、ゴード宅の写真を送って来た。ニュースを確認するとカークは、射殺された。ウィリアムは、ゴード宅へ行き拷問(恐らく)の据え殺し、自ら通報し、刑務所へ。ラストは、ラリンダが刑務所にウィリアムを訪ねて来て、ガラス越しに2人は人差し指をつけるシーンで終わります。

ラストの人差し指は、いらなかったんじゃ?ラリンダが来るシーンすら必要だった?何か一気に冷めた。内容は、カードゲームの話なのかと思ったら、恐ろしい実際に起こった拷問事件が背景としてあり、面白かったです。終盤も母に会いに行くと見せかけゴードの所に行ってしまったり、ちゃんと落とし前をつけるウィリアム等、ちょっとだけ予想を裏切る感じが良かったです。

※アブグレイブ刑務所での捕虜虐待事件は、イラク戦争で実際に起こった事件。遊び感覚で捕虜を拷問するアメリカ兵の写真が流出し、そこに映っていた兵士が逮捕され、収監された。しかし虐待·拷問を命じた幹部兵士は刑を逃れました。これも事実だった。
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