かこじ

カード・カウンターのかこじのレビュー・感想・評価

カード・カウンター(2021年製作の映画)
3.5
凄腕ギャンブラーがラスベガス・カジノでブイブイいわす映画と思って観たら、予想の斜め上を行ってた。
さすが『タクシードライバー』や『魂の行方』のポール・シュレイダー。
過去の十字架を背おい、贖罪を求める主人公に徹している。

オスカー・アイザックは常に気だるく神経質。
モーテルの家具をシーツで覆う徹底ぶりは、誘惑を断ち切る求道者のよう。
若い後輩タイ・シェリダンの登場は、『ハスラー2』を彷彿させるも、贖罪と復讐がもたげて壮絶な展開を迎える。

アメリカの罪を暴き、個人が贖罪する、監督の誠実な姿勢には頭が下がる。
しかし、カードカウントの仕組みはさっぱり分からん。
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