新年1本目。
ホラーと書いてあるので目と耳を塞げる準備で鑑賞したが、ほぼ緑と霧と空の色だった。よかった。
街から高く遠く離れた土地の空気の薄さ。
瞳の映らない羊達の目をじっと追ってしまう。
本人の望む望まないに関わらず、他意により群れから離すということは、より良い環境をと感じられるとしても、自然の進む方向ではない、とぷつりと線を引く。
よりよいと思うこともすでに、分断された境界の外からの主観でしかないのかもしれない、わからない。
保守であり続けるべきなのか、それでも異なる方向へ進むべきなのか、の境界線。
つなぐことのできない羊の手は、離したかったのか離したくなかったのか。
ラスト。そしてまた線を引く。