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LAMB/ラムのシノのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

とにかく陰鬱な映画、BGMもセリフも少なくモノローグは皆無なため余白を読む気力が必要。
広大なアイスランドの大地はけぶっていて美しく自然への畏怖が恐怖へ拍車をかけている。
例によってキリスト教の素養がないとなんのこっちゃな映画ではあるんですが、ホラーというよりホラー風味のファミリーものとして考察せずに観ても楽しめる(?のかも)。鑑賞後考察ブログを観てなるほどな〜と補完はされたものの、MENやミッドサマーなどより展開が地味なので「映画」としての画ヂカラは若干寂しくみえました。
言葉を選ばずに言うと「退屈感」の雰囲気がグザヴィエ・ドラン作風に近いかな…嫌いではないですが。

アダのこと弟に隠すかと思ったのに丸出しなの驚いた。「アレはなんなんだ?」←観客全員の感想の代弁ありがとうな!
イングヴァルは最初泣いてたしアダに対する戸惑いが見れたのに対してマリアの受け入れ速度が早過ぎて、子を亡くした母は父のそれより自分から産まれてる分絶望が強く、だからスピリチュアルや宗教にハマりやすい人が多いんだろうか…と悲しい気持ちに。

アダが想像より可愛かったしよかった。最終的に4〜5歳位の体格になってたけど作中でどの程度時間が経ってるんだろう?ずっと白夜だけど何年も経ってて毎回白夜の時を切り取ってるのかそれとも成長速度が速いのか。

最後の羊人間出てきた時怖さよりなんか急に肩透かしみたいになっちゃって、説明不足は全然いいけどこれはなんかもう、ズリーじゃん!ってなっちゃった。こういうのも含め映画っていいよな〜!
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