このレビューはネタバレを含みます
これ大画面で閉ざされた空間でみるともっといいものだー。
アマプラ、スマホでみてしまいました。
たった二人だけの、自然と犬と羊しかいない生活が、子を亡くした痛みが、羊が産んだ羊の頭と人間の身体をもつ赤ん坊を授かりものだとすんなり受け入れさせる。
俗物の弟が、あれは何だ?!と兄に言い、こっそり殺そうとまでしたのに、いつの間にかとてもかわいがるようになるのも、ただただ愛されて育ったアダの可愛さ故かなと納得してしまった。
羊頭の男がパパを殺しアダを連れ去ったのは、種の違いでお互い絶対に分かり合えない共存は不可能というのを突き付けられたようにわたしは感じて胸が痛くなった。
パパはアダの囁くような声を聞き取り話し合っていたのに、アダは死にゆくパパに縋っていたのに、でもやはり無理なんだな。
ホラーというけど、一番怖かったのは人間のアダが居なくなった、死んでしまった、とわかるあのシーンだった。