なちゃ

LAMB/ラムのなちゃのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


宗教に興味がない人には結局何???で終わってしまう作品かもしれない。
良くも悪くも信仰がない日本人にはなかなか馴染みがなさそうな話だなあと思った。
こういう雰囲気の作品は大好きです!!

羊から生まれたキメラの子を奪いとって子育てする夫婦の話。
クリスマスイブに生まれたアダちゃん、羊飼い…母親の名前がマリア…。出来過ぎている…。こわい…。

母羊が窓の外でベエエベエエと鳴いてたけど、ただの羊ってあんなに執着しなさそうだからその時点で異常だよ〜って教えてくれてる。
右手は羊のままの不完全な姿なアダちゃん。それも何か意味がありそう〜。

画面はずっと明るいのにどことなく不穏で何か嫌な空気が常に漂っている。時々映る広大な自然がまた綺麗で不気味。自然には敵わないよな〜。

子どもを亡くしたことはないから、気持ちがわかるとは言えないけど、もし自分が同じ立場なら、他人の子ではなく羊から生まれてきたら、育ててしまうかもしれないな。いや、育てるだろうな。帰ってきてくれたんだ、きっと神様からのプレゼントだと思う。それも人間の傲慢さか…。
でも羊と同じ暮らしはさせられなくない?どうするのが良かったんかね、やっぱり何かが迎えに来るのを待ってた方がよかったんだろうか…。

奥さんと旦那の弟との関係もなんとなくよろしくね〜な〜というはっきり言わないけどそういうことよね…みたいな伏線が散りばめられていて見てるとなんか嫌〜な気持ちになる。でも最初はなんだあれ…って引いてた叔父さんがアダちゃんと交流深めていく流れはとても良かった。そのままでいてほしかった。そうならない、知ってた。

お父さんのお腹の上で寝るアダちゃんが可愛いかったね…。最後撃たれた後もお腹に顔乗せてフンフン…フンフン…って悲しそうにしてるのつらかった。可哀想すぎ。

ほとんどセリフがないし、最後羊人間が連れ帰ったのも人によって解釈が異なるだろうな〜と思う。
武器使えるんだ…って思うと怖すぎ。旦那が撃たれたのは奥さんが母羊を撃った因果応報な気する。羊人間はただ繁殖できれば良かったのかもしれないけど、目には目を的な。まあ実際は抵抗されて逃げられたらめんどいからとかっぽいけどな。
時々外を見る犬や猫の描写は羊人間が偵察に来てたのでは?みたいな考察読んでこえ〜〜!!ってなった。相容れぬ存在なのか、ダメか。

泣き寝入りじゃないけど、旦那が死に子どもをまた失ったことを奥さんは受け入れるしかないんじゃないかなとも思う…。警察にもいえないしどうしようもないよね…。

羊人間に連れ去られたアダちゃんがどうなってしまうかが心配。アダちゃん…。

人によってどう思った?って聞きたくなる作品。でも飽きる人もいる。評価分かれると思います。