このレビューはネタバレを含みます
ある程度、子供が大きくなった主婦の立場で観たものの。
仮に今、独身だとしても
結婚を焦るという感情は無いだろうから、
全く響かず。
生きる道・自分の軸がはっきりしていると
理解しづらい内容だと思う。
4人の女性は全員、致命的な弱さを
抱えている。
ライターと言ってもそんなに収入が
あるとも思えず、浮き草稼業。
（プチセレブ的な描写だったのが不思議）
将来像が明確でなく、結婚に逃げたい
弱さがあって、モラハラを見抜けない。
由紀乃は会社員なら淡々と勤め上げて、
趣味を充実させたりスキルアップしたりと
人生を楽しめるのに、結婚していないと
ダメみたいな固定観念がありつつ、
それを否定したくて強がっていたり。
元彼のことも未練たらしく引きずっている。
専業主婦の彩佳は、仕事を退職して後悔。
せっかくインスタでフォロワーが
付いているのなら、そこから仕事に繋げて
行けば良いのに。
夫にイラついても仕方ない。
不満があるのなら、すぐに話し合わないと。
パパ活美穂は、それに手を出した時点で
悪い方向に踏み出したと気が付かない
愚かさ。しかも20代半ばで…。
という4人なので、観ていて面白くはない。
俗っぽくて落ち着かない、どんよりとした
嫌な気分になる。
微妙に設定が粗く曖昧なのも、
地味に気になる。
ライターがいくら準芸能人的な仕事を
しているにしても、ネット配信の番組1つで
都心で平均以上の暮らしぶりなのが変。
雑誌などに連載があるにしても、
一発屋で中古マンションを購入したにしても、固定資産税と管理費は決して安くない。
港区でパパ活をしているような人が、
ハイブランドではなくJILLSTUARTや
COACHを持つだろうか。
（室内のシーンにて）
バッグはCHANELのシーンがあったけれど、高額なシリーズでもなく。
主人公が、最終的に破談にすることも
相手とご両親には相当、失礼な話。
いくらモラハラ義実家だとしても、
何をしたって良いわけじゃない。
最低限の礼儀は必要。
主人公の実家の父親もモラハラ男だけど、
ぬか喜びになり泣いたことだろう。
大事な娘が怪我をさせられたのだし。
結婚、結婚と簡単に口にしたり
願ったりする人は多い。
義実家との関わりは、
切っても切り離せない。
いくら気が合っても
育った環境の違う人、価値観のズレが
必ず有る人と何とか譲り合い、思い遣って
生活していかないとならない。
相手に何かあれば、自分が生計を立てないと。
だから経済的にも精神的にも、
自立と自律が出来ていることは必須。
厳しい現実を知らないから、
夢を見られるのだろう。
ずっと独身でいて、何が悪いの？
何が嫌なの？
嫌なのは、「結婚出来ない自分」ではなく
自分を信じられないことだと思う。
「結婚しない自分」に、自信を持てば幸せだ。
