風来坊

マーズの風来坊のレビュー・感想・評価

マーズ(2021年製作の映画)
2.0
ソフィア・ブテラさん。この人も作品選びのクセが強いですよね。
本作も低予算でクセが強いカルトっぽい雰囲気。
わざとそういう構成にしているのですが、それにしても世界観に対しての説明不足…。

視聴者の想像を膨らませるのと小出しにして物語を飽きさせないようにしてるのだろうけど、家族がせめて火星に行く過程と火星についた時をサラッとくらいは描かないと火星にいるという感じがせず荒廃した地球に見える。
人物が退場するシーンも詳細を見せないため、実は生きてた演出かと淡い期待を持ってしまう…。チャプター形式も機能してると言い難い…。

前述した通り未来ぽくは見えないのですがロボットがいるのはやっとこ未来を感じます。
ソフィア・ブテラさんは相変わらず色気がたっぷり。
子役に可愛げがありませんがキャラクターには合っていたのかも知れません。

登場人物の誰1人にも気持ちが乗らないので観ていてツラかったです…。
みんな自分勝手で恩とか情とか無いですね…。火星に行っても何処に行っても人間は争う生き物っていう皮肉めいた物が込められているのでしょうかね?

予算的な物と尺の問題もあったのでしょうけど、いきなりそれから長い年月が経ちましたはいただけない…。
あの絶望的な2人の関係性から、なぜ一緒にいる事を選んだのかが一番面白いところなんじゃないのかと思いますが…。

舞台で出来そうなタイプの閉鎖的なお話で低予算での工夫は見られますが、個人的には何を面白く観たらいいのか行方不明な映画でした。
風来坊

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